@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002231, author = {Komeda, Koichi and 米田, 紘一}, month = {2014-07-22, 2014-07-22}, note = {2013, 甲第146号, application/pdf, 【背景と目的】破骨細胞は高度に石灰化した骨組織を破壊・吸収する唯一の細胞である。その起源は、生体に広く分布するマクロファージ系の細胞である。そして、骨組織は骨吸収と骨形成のバランスにより調節されている。それらのバランス調節は、互いにあたかも連絡を取り合っているかのようにみえるため、この現象は、骨代謝共役と呼ばれている。アミノ酸9つから構成されるW9ペプチドは、TNFレセプター(TNFR1)と相同性を有し、TNFの作用(アポトーシスの誘導や炎症の惹起など)を抑制することが報告されている。また、W9ペプチドは破骨細胞分化因子であるRANKLと結合することにより、破骨細胞の分化を阻害し、卵巣摘出骨粗鬆症モデルにおける骨量減少を防止することがマウスを用いた実験で明らかにされた。さらに、最近になり、W9ペプチドは、培養骨芽細胞における石灰化を強力に促進し、W9ペプチドの投与は正常マウスにおける骨形成を促進し、骨量を増加させることが報告された。今回、ヒトの細胞培養系におけるW9ペプチドの作用を検討することを目的に、ヒト破骨細胞分化誘導系とヒト樹状細胞分化誘導系におけるW9ペプチドの効果を解析した。【方法及び結果】健常人ボランティアから採取した末梢血から調製した単球を含む細胞画分を、破骨細胞分化因子であるRANKLとマクロファージ刺激因子であるM-CSFの存在下で14日間培養することによりTRAP陽性ヒト多核細胞が形成された。この培養系にW9ペプチドを添加することにより、RANKLとM-CSFにより誘導されるTRAP陽性ヒト多核破骨細胞形成は濃度依存的に阻害された。一方、GM-CSFとIL-4の存在下で10日間培養することにより誘導されるTRAP陰性のヒト多核樹状細胞の分化に対しては、W9ペプチドは影響を与えなかった。【考察】ヒト破骨細胞の分化に対して、W9ペプチドは阻害作用が認められ、同じ単球を起源とする免疫担当細胞として重要な役割を果たす樹状細胞の分化にはW9ペプチドは効果を示さなかったことから、W9の効果は骨吸収を担当する破骨細胞の分化に特異的であることが示された。}, school = {松本歯科大学}, title = {ヒト破骨細胞の分化に対するW9ペプチドの抑制作用}, year = {} }