@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002240, author = {Ishida, Maiko and 石田, 麻依子}, month = {2014-07-22, 2014-07-22, 2017-10-14}, note = {2013, 甲第155号, application/pdf, 目的:三叉神経節は,眼神経,上顎神経,下顎神経の3枝に分枝し,その末梢枝は頭頚部で広範囲に分布している.三叉神経節内には,これらの神経細胞体が集まっており,それぞれの領域の細胞体の局在には神経節内で偏りがあることが知られている。しかしながら,これまでの報告における表現は統一性に欠け,詳細も不明である.そこで神経損傷マーカーのActivating transcription factor 3(ATF3)抗体を用いて三叉神経節内の神経細胞体の局在を3次元構築し,各神経切断群間で比較検討を行った。 方法:ラットの三叉神経において眼窩上神経,眼窩下神経,下歯槽神経,舌神経それぞれの切断群(各n=3)と,各神経に至るまでの組織の切開や剥離を加えて,目的の神経を切断しない対照モデル(各n=1)を作製し,ATF3の発現がピークとなる7日後に三叉神経節を摘出し,切片を作製した。これらの切片をATF3抗体と,神経細胞のみを染色するNewN抗体,すべての細胞の核を染色するDAPI抗体を用いた免疫組織化学に供し,光学顕微鏡下で画像データとしてコンピューターに取り込み,スライスごとに重ねて三叉神経節を復元するように三次元構築を行った。 結果と考察:ラット三叉神経節は二つに分岐しており,第1枝,第2枝から外側へ向かう枝が3枝となる。三叉神経節内における神経細胞体集団は,大きく二つの領域に分かれており,1つは第1枝,第2枝へ向かう枝の中(第1・2枝領域)に,もう一つは外側に向かう3枝への分岐部周辺(第3枝領域)に局在している。これら2つの領域は三叉神経節の上面側では融合しており(第2・3枝領域連続部),下面側では分離していた。眼窩上神経切断後のATF3陽性細胞の局在は,第1・2枝領域において内側に,眼窩下神経切断後のATF3陽性細胞は,第1・2枝領域ほぼ全域にあり,眼窩上神経細胞領域を含んでいた。下歯槽神経切断後のATF3陽性細胞は主に第3枝分岐部周辺に局在し,第2・3枝領域連続部では点在していた。また,第1・2枝領域においてATF3陽性細胞は広範囲に散在していた。舌神経切断後は下歯槽神経切断後とほぼ同じ領域でATF3陽性細胞局在が確認された.眼窩下神経と下歯槽神経,舌神経の各切断後のATF陽性細胞の局在は第2・3枝領域連続部で混在しており,各神経領域の境界は不明瞭であった.以上より,眼窩上神経と眼窩下神経の細胞局在は混在しており,さらに下歯槽神経と舌神経の細胞局在も混在していることが分かった.また,眼窩下神経細胞局在領 25 域と下歯槽神経や舌神経細胞局在領域との境界は不明瞭であった。今回の結果は,同じ神経節内における損傷した神経細胞が近接する非損傷の神経細胞に何らかの物質を伝達することが異所性感覚異常の発症のメカニズム解明の基礎データと考えられる。}, school = {松本歯科大学}, title = {ラット三叉神経節における支配領域による神経細胞局在の三次元構築}, year = {} }