@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002505, author = {Takahashi, Emi and 髙橋, えみ}, month = {2016-06-15, 2016-06-15}, note = {2015, 甲第175号, application/pdf, 【背景と目的 】 齲蝕や歯周病の罹患率は国民全体の75%以上と今だに高い.また,誤嚥性肺炎の主たる起炎菌は口腔内常在菌であり,抗菌剤による除菌法もあるが高価なうえリスクも高く,近年では耐性を示すStreptococciをはじめBeta-lactamase産生株が高頻度に認められている.したがって,これらの疾病の予防としては機械的なプラークコントロールを主とし,補助として洗口剤や歯磨剤などよる殺菌,消毒が一般的である.植物に含まれるポリフェノールは,St.mutansやSt.sobrinusの増殖抑制やグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)阻害効果などの作用があることが報告されている.これまでにわれわれは,低分子化したポリフェノールがSt.mutansの代謝活性およびプラーク形成を抑制することを報告してきた.そこで今回は,低分子ポリフェノールの基本体であるカテキンによる齲蝕関連菌の抑制効果を,細菌活性,酸産生によるハイドロキシアパタイトの脱灰度,pH値およびグルカン産生量を測定して検討した.【方法】 ポリフェノール試薬としてのカテキン水和物を濃度0~150 mMで用いた.細菌としてSt.mutansおよびSt.sobrinusを用い,グルコース1%を含む液体培地を37℃,20%CO2存在下で24から120時間培養増殖した.酸産生能は培養液中のpH測定により間接的に計測した.ハイドロキシアパタイトの脱灰量は培養液中に溶出されたカルシウム量をMXB法により測定した.細菌活性は,Resazurinの代謝還元能を用いて測定した.グルカン産生量については,培養器に付着した不溶性グルカンを染色して比色度により測定した.【結果】 培養液中のpH値はSt.mutansがpH4.18±0.03,St.sobrinusがpH4.12±0.03であった.カテキン添加によりSt.mutansはpH7.39±0.03,およびSt.sobrinusはpH7.47±0.03とともに脱灰を起こすpH5.5以下の低値から中性域への回復が確認された.また,St.mutansおよびSt.sobrinusともにカテキン添加により,ハイドロキシアパタイトの脱灰量が実験開始から72時間でSt.mutansで0.785倍(1.67±0.06 mg/dl)およびSt.sobrinusでは 1.54±0.17 mg/dl(p<0.05)と著しく抑制された.さらに,培養液中とバイオフィルム内の細菌活性における生菌数(量)の比較実験では,カテキン添加により実験開始から72時間でSt.mutansでは0.257倍,St.sobrinusでは0.175倍(p<0.05)にバイオフィルム内の生菌数(量)が著しく抑制された.【結論】 低分子ポリフェノールの基本体であるカテキンは,0.03 mMからSt.mutansおよびSt.sobrinusの細胞代謝活性,酸産生およびグルカン合成を抑制した.また,カテキンを添加したSt.mutansおよびSt.sobrinusの培地において,ハイドロキシアパタイトの脱灰を抑制した.以上より,カテキンは齲蝕を抑制できる可能性が示唆された.}, school = {松本歯科大学}, title = {ポリフェノールによる齲蝕関連細菌のプラーク形成と脱灰に対する効果}, year = {} }