@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002514, author = {Takehana, Yoshie and 竹花, 快恵}, month = {2016-06-15, 2017-10-13, 2017-11-16}, note = {2015, 甲第184号, application/pdf, 古くから、歯列は口唇・頬部・舌から受ける筋力のバランスにより位置づけされると考えられてきた。矯正歯科臨床においても、口唇閉鎖力は不正咬合の発現や治療後の安定性に重要であることが知られている。これまでに歯列と口唇閉鎖力の関連についてさまざまな検討が行われてきた。近年では、口唇閉鎖力を多方位から測定する装置が開発された。同装置を用いた研究で、Mizuno らにより、下顎偏位症例における上唇および下唇閉鎖力の左右バランスと水平方向の顔面非対称の関連が報告され、上唇および下唇閉鎖力の水平バランスが骨格性偏位に関連することが示唆された。一方、口唇閉鎖力と歯列弓形態および偏位症例の第一大臼歯頬舌的傾斜の関連は検討されていない。そこで本研究では、口唇閉鎖力と歯列弓形態、さらに上唇および下唇閉鎖力の水平バランスと大臼歯歯軸傾斜との間に関連があるという仮説を立て研究をすすめた。本研究は、松本歯科大学病院矯正歯科を受診した歯列矯正未経験の成人女性16 名を被験者とした。装置および資料は、多方位口唇閉鎖力測定装置、正面頭部エックス線規格写真、初診時平行模型を用いた。計測項目は、口唇閉鎖力、下顎骨の偏位、歯列弓形態長径および幅径さらに長径と幅径の比、上顎および下顎第一大臼歯舌側傾斜角とした。なお、舌側傾斜角は下顎骨の偏位側と非偏位側に分けて評価した。口唇閉鎖力と上顎および下顎歯列弓形態の関連については、上顎歯列弓長径が口唇閉鎖力の上唇全体3 方向に有意な負の相関を示した。また、上顎歯列弓長径と上顎歯列弓幅径の比が、口唇閉鎖力の口唇全体8 方向、上唇全体3 方向と有意な負の相関を示した。一方、下顎歯列弓形態と口唇閉鎖力との間に有意な相関は認められなかった。すなわち、口唇閉鎖力とくに上唇閉鎖力が上顎歯列弓長径に関連し、弱い上唇閉鎖力ではV字型歯列弓を、強い上唇閉鎖力では方形歯列弓の傾向を示すことが推測された。上唇および下唇閉鎖力と上顎および下顎第一大臼歯舌側傾斜との関連については、上顎第一大臼歯舌側傾斜角の偏位側と非偏位側の差は、上唇閉鎖力の偏位側と非偏位側の差と有意な正の相関、下唇閉鎖力の偏位側と非偏位側の差と有意な負の相関を示した。一方、下顎第一大臼歯舌側傾斜角の偏位側と非偏位側の差は、上唇および下唇閉鎖力の偏位側と非偏位側の差と有意な相関を示さなかった。すなわち偏位症例における上顎大臼歯の頬舌方向への傾斜は、非偏位側上唇閉鎖力と偏位側下唇閉鎖力に関連して非偏位側上顎大臼歯が舌側傾斜することが示された。このことから、偏位症例における大臼歯頬舌側傾斜と上唇および下唇閉鎖力のバランスは関連があることが示唆された。本研究結果より、口唇閉鎖力と歯列弓形態は関連し、上唇および下唇閉鎖力の水平バランスと第一大臼歯頬舌的傾斜も関連していることが明らかとなった。}, school = {松本歯科大学}, title = {口唇閉鎖力と歯列弓形態の関連について}, year = {} }