@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002663, author = {FURUTA, TSUMUGU and 古田, 紡}, month = {2017-05-15, 2017-05-15}, note = {2016, 甲第201号, application/pdf, 【背景と目的】歯科医院を受診する77%は何らかの歯科治療に対する不安を抱いており,強度の不安を抱く人は4~7%の割合を示している。歯科治療の中でも,局所麻酔時や切削時の痛みに対する不安は非常に大きい。従って,除痛やリラックス効果が得られる環境を探索することは,臨床の現場において非常に重要である。痛みは組織の異常を知らせる生体の警告信号の役割をもつが,不安や嫌悪感を惹起させる。このような痛みの認知程度は,周囲の環境に影響され,以前に音楽を聞いている時に疼痛閾値が上昇する事を証明した。しかし,そのメカニズムは不明である。一方,自律神経の活動は痛みに大きく関与しており,疼痛がある状態では,交感神経活動が上昇するといわれている。そこで本研究では,4種類の音を聞かせた時の自律神経活動の変化と疼痛閾値の変化を調べ,各条件下での結果を比較し,自律神経活動と疼痛閾値との関係を検討した。【方法】女性25名(年齢43.0±15.9)を対象に,無音時(無条件時)と4種類の音,クラシック音楽(クラシック)・ポピュラー音楽(POP)・超音波スケーラー音(スケーラー音)・目覚まし時計ベル音(ベル音)を聞かせた時(条件時)の自律神経活動を心拍変動周波数解析装置(Bonaly LightⓇ:GMS社)を使用して調べた。自律神経活動はR-R間隔変動の高周波成分(HF:High Frequency)と低周波成分(LF:Low Frequency)から,副交感神経活動の指標であるHFと相対的に交感神経の活動を示すLF/HFを評価に用いた。また,同様の条件下で内腕と下顎歯肉の疼痛閾値を知覚・痛覚定量分析装置(Pain VisionⓇ PS-2100N:ニプロ株式会社)で測定した。さらに4種類の音が快か不快かをVisual Analogue Scale(VAS)値で評価した。各条件による計測を異なる日に行い,無条件時と条件時の自律神経活動と疼痛閾値の変化を比較検討した。【結果と考察】VAS値の評価から,クラシックとPOPは快音であり,スケーラー音とベル音は不快音であった。 HFは無条件に対してクラシック,POP,スケーラー音を聞いている時に有意に上昇し,ベル音では有意に低下した。LF/HFは,無条件に対してクラシックとスケーラー音で有意に低下した。疼痛閾値は,歯肉と内腕においてPOPを聞いている時に有意に上昇した。これは,POPを聞いているときの快度のVAS値が1番高いという理由が考えられ,この結果から疼痛閾値は情動の変化に強く関与していることが示唆された。4種類の音を聞かせた時の疼痛閾値の変化とHFとLF/HFの変化との間に相関関係は認められなかった事から,疼痛閾値の変化と自律神経活動の変化は無関係であることが明らかとなった。}, school = {松本歯科大学}, title = {音による自律神経活動と疼痛閾値の変化}, year = {} }