@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00002844, author = {Shimono, Ryosuke and 霜野, 良介}, month = {2019-07-23, 2019-07-23}, note = {2018, 甲第207号, application/pdf, 歯科医療においては,咬合の回復および誘導,新しい咬合の設定など咬合に関する治療が盛んに行われており,咬合は歯科医学の中心的な課題の一つである.しかし,不適切な咬合高径の設定は,口腔機能においてさまざまな障害をきたすため,適切な咬合高径の設定が重要である. 適切な咬合高径の設定が口腔機能を営む上で重要であり,病態生理学的メカニズムを知るために,咬合高径を変化させた場合の生体反応を明らかにすることが必要とされている.本研究では,(これらの結果をふまえ)←削除,咬合高径の挙上後とは異なる咬合低下後の調節機構を考察することを目的とした.実験には4週齢のHartley系雄性モルモットを用いた.実験1として咬合高径低下モデル動物の根尖部の組織像から炎症反応の有無を確認し,実験2として咬合高径を低下後に挙上した時の咬合高径の経日的変化を確認した.実験1では咬合低下を行った4匹を低下群とし,低下装置の装着を行っただけで咬合低下を行わなかった4匹を対照群として用いた.また実験2では咬合低下後に咬合挙上を行った7匹を実験群とし,低下のみを行った6匹を低下のみ群,また低下装置の装着を行っただけで咬合低下や咬合挙上を行わなかった6匹を対照群として用いた. 実験1では矯正用ワイヤーで製作したフックを頭蓋骨と下顎骨にレジンにて装着した.これらのフックに顎間ゴムを装着して咬合高径低下モデル動物を作製した.根尖部の組織切片は顎間ゴム装着10日後の低下群および対照群の下顎骨を摘出し,光学顕微鏡にて観察した.実験2では咬合低下装置の装着は実験1と同様の方法にて行い,挙上装置の装着は常温重合レジンにて直径約4mmの冠状のものを製作し,対合歯と接触する部分にスチール製の板を固定した.これを実験群の上顎前歯部に装着し,前歯部での咬合を約2mm挙上した.実験群においては,顎間ゴムを装着10日後に顎間ゴムを撤去し,その7日後に挙上装置を10日間装着したのちに挙上装置の撤去を行った.また低下のみ群においては顎間ゴムを装着10日後に顎間ゴムを撤去した.対照群においては顎間ゴム以外の低下装置の装着のみ行った.動物の咬合高径を計測するためマイクロCT撮影を顎間ゴム装着前,顎間ゴム撤去後,挙上装置装着前と装着後,挙上装置撤去後0日目,1日目,4日目,7日目,11日目,14日目,18日目,21日目に行った.前頭面でた左右のオトガイ孔の最下縁の中点と切歯孔上縁を結んだ直線の長さを咬合高径として計測した.各測定日における3群の結果をScheffe Test (P<0.05)を用いて多重比較を行った.危険率5%を有意な相違とした.実験1で観察した対照群の組織像と実験群の組織像ともに,根尖相当部に炎症反応を示す所見は観察されなかった.実験2で実験群は,顎間ゴムを装着10日後,顎間ゴムを撤去した時の咬合高径は,低下前と比較し13.4±4.2%,1.8±1.3 mm(平均値±標準偏差)低下した.その7日後に咬合挙上装置を装着した.この時の咬合高径は装着前と比較し,14.5±10.3%,2±1.4 mm臼歯部の咬合が挙上された.その10日後に挙上装置を除去した時の咬合高径を挙上装置装着前と比較すると,13.3±9.4%,1.8±1.3mm挙上していた.その後,挙上装置撤去後から7日目まで徐々に咬合高径は低下したが,7日目以降からは低下のみ群と近似した咬合高径の増加を認めた.対照群(図6 赤)では計測開始日から最終日まで経日的に咬合高径が増加した.また低下のみ群(図6 緑)においては顎間ゴム撤去後は対照群と比較し,11.2±7.9%,1.4±1.0mm咬合高径は低くなっており,計測最終日においても10.1±7.2%,1.3±0.9mm低くなっていた.また顎間ゴム撤去から計測最終日まで対照群と比較し,7~11%低い咬合高径が維持された. 実験1の結果から,顎間ゴムにより炎症は引き起こされず,萌出障害も生じていないことを示唆された.また実験2から,一度低下により維持された咬合高径はその後,挙上を行ったとしても生来のものではなく,低下後の咬合高径が維持されるように行動変化が生じることが示唆された.すなわち,一度咬合高径を低下し維持された場合,生来の咬合高径が高いと認識し,低下により維持された咬合高径となるまで削合量が萌出量を上回っていた可能性が考えられる.}, school = {松本歯科大学}, title = {咬合低下モデル動物に咬合挙上を施した後の咬合高径の経日的変化}, year = {} }