@phdthesis{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00003007, author = {Tamura, Shunji and 田村, 瞬至}, month = {2022-06-20, 2022-06-20}, note = {2021, 甲第248号, application/pdf, [要旨]嚥下機能の評価方法には精密検査として嚥下内視鏡検査や造影検査が広く行われているが、病院への受診が困難な場合や患者の協力状態によって行えない場合がある。また、精密検査であるため読影に経験を要する。その精密検査の必要性を判断するためスクリーニング検査を実施するのが一般的であり、代表的な嚥下障害のスクリーニング検査として反復唾液嚥下テストや改訂水飲みテストが挙げられる。しかしながら、いずれの方法も患者との意思の疎通が必要であり、さらに誤嚥を生じさせる危険性がある。そこで、今回は簡便で安全性の高いスクリーニング検査法として、手指による喉頭位の計測方法を新たに考案し、その有用性について検討した。2018年1月から2021年3月までに松本歯科大学病院で摂食嚥下障害に関して外来診療または訪問診療を行った60歳以上の患者73名を対象に、新たな計測法による喉頭位の高さのほかに医療面接で年齢、性別、基礎疾患、発熱の頻度、ムセの頻度と、スクリーニングとして行った反復唾液嚥下テストと改訂水飲みテストの値、頸部聴診時の異常音の有無を調査対象とした。精密検査は嚥下内視鏡検査または造影検査の少なくとも一方を実施し、咽頭収縮力、喉頭蓋の反転、喉頭侵入や誤嚥の有無、舌運動、咀嚼運動、軟口蓋挙上運動について評価した。喉頭位の高さは対象者の前頸部に第2指から第5指までの手指4本をあて、鎖骨内端上縁と下顎骨で検査者の手指を挟むよう指示を行い、頸部に対する相対的な喉頭隆起の位置を測定した。触診した高さによりH・M・Lの3群に分類した。喉頭位の高さの違いによって、上記の他の評価項目との間に差があるのかについて統計学的に検討した。その結果、喉頭位の高さが低い群(L群)ほど平均年齢が高くなった。また、L群では男性の割合が多かった。男性は喉頭の大きさや重さが女性に比べ値が大きくなるためと考えられる。この結果は舌骨の位置を用いた他の研究と同様であった。さらに反復唾液嚥下テストの平均回数に減少が見られ、ムセの頻度、喉頭蓋反転不良の割合が増加する傾向にあったが、統計学的には有意差は認められなかった。しかし、喉頭位の低下により喉頭侵入および誤嚥において統計学的に有意な増加が認められた。今後、触診による喉頭位の高さの評価に加えて、医療面接やスクリーニング検査値を併用することで患者の協力を得難い状態や訪問歯科診療時などにおいて、嚥下内視鏡、造影検査が行えない状況でも喉頭侵入や誤嚥を判定できる一助となり、簡便で安全性の高いスクリーニング検査法となる可能性が示唆された}, school = {松本歯科大学}, title = {触診による高齢者の顎頭位の高さと嚥下機能との関連性について}, year = {} }