@article{oai:mdu.repo.nii.ac.jp:00000395, author = {出口, 雄之}, issue = {2}, journal = {松本歯学}, month = {Aug}, note = {application/pdf, 近年,生体内に使用する金属の溶出に伴って,金属アレルギーが問題になっている.チタン製の歯科用インプラント体と上部構造物の金属の間で生じるガルバニック作用によってチタンが溶出することが認められている.この溶出したチタンが蓄積することが起因して金属アレルギーを発症することは明らかである.金属アレルギーを回避するためには金属とガルバニック作用を生じないセラミックスをインプラント材として使用することが考えられる.セラミックスを生体材料として使用するためには材料の特性を知っておくことが必要である.本報告はアルミナと5.35%酸化イットリウムで安定化したジルコニアを生体の環境にもっとも近いとされる1%乳酸溶液中に5ケ月間浸漬し,それぞれの材質の変化,有限要素法による応力の解析と細胞培養について検討を行った.その結論を以下に示す.1.アルミナは1%乳酸溶液中に浸漬すると曲げ強さが約26%減少し,ひずみ量は18%減少た.2.浸漬後のジルコニアの曲げ強さは増加した.しかし,ひずみ量は差がなかった.ジルコニアの曲げ強さの増加は,ごく一部の正方晶が単斜晶へ相変態し,結晶のひずみが生じたことによると考えられた.3.アルミナからのアルミニウムの溶出量は3.8ppmであった.ジルコニアからのジルコニウムの溶出は0.38ppmであった.4.細胞培養の結果,アルミナとジルコニアの細胞に対する為害作用は認められなかった.また両者の細胞に対する影響の差も認められなかった.5.有限要素法による応力解析の結果,アルミナ製インプラント体とジルコニア製インプラント体はアバットメントに対して垂直荷重の場合,咬合力100kgでは破壊は認められなかった.45度に傾斜した場合,アルミナ製インプラント体は咬合力10kgで破壊し,ジルコニア製のインプラント体は30kgで破壊すると予測された.ジルコニア製インプラント体の予測結果はチタン製インプラント体の予測結果とほぼ同等であり,ジルコニアは歯科用インプラント材として使用できる可能性があると考えられた.}, pages = {148--158}, title = {酸化イットリウム安定化ジルコニアの人工歯根用材料としての可能性}, volume = {34}, year = {2008} }